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対決直前! 知っておきたいローマダービー用語集

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イタリアで最も激しいダービーといわれるローマーダービーが、ついに明日の早朝キックオフを迎える。ラツィオにとってはCL行きへの望みをつなぐために絶対に負けられない試合でもある。

そんなビッグマッチを前に、ラツィアーレなら是非知っておきたいローマダービーの用語集をまとめた。

【Derby Della Capitale】

「首都のダービー」という意味のイタリア語。イタリアの首都を本拠地とするラツィオとローマの対戦は国内で最も激しいダービーといわれ、ファンはもちろん選手同士の衝突も少なくない。 インテルやミラン、ユベントスもそれぞれ互いにライバル関係を築いているものの、首都の2クラブは彼らと違い直接の取引も過去に数回ほどしか行っていない。まさに「犬猿の仲」だ。

【1900】

ラツィオの創設年。ローマで現存するサッカークラブで最も古い。ちなみにラツィオは創設100周年となる2000年にスクデットを獲得している。

【1915年のスクデット】

1915年当時のセリエAはリーグ戦の後にトーナメントで優勝チームを決めるというCLやELに近い形式で行われており、この年の決勝ではラツィオとジェノアが対戦する予定だった。しかし、第1次世界大戦の影響によりこの試合は実現せず、結局リーグでの成績が良かったジェノアを優勝クラブとすることがのちに決定された。 一方で、あとスクデットひとつでローマに優勝回数で並ぶラツィオのファンからはこの決定を見直すべきだという声があがっており、実際に今なお署名活動も行われている。

【1927】

ASローマの蔑称。ラツィオがローマの青年らによって1900年に立ち上げられたクラブであるのに対し、ローマは1927年に政治家によって創設された「新興勢力」であるという事実を揶揄するために使われる。

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ローマが1927年に様々なクラブを併合して生まれたクラブであることを揶揄するフラッグ

【La Prima Squadra Della Capitale】

「首都で第一のクラブ」という意味のイタリア語。建前ではラツィオの長い歴史を強調する言葉だが、もちろん“Prima”にはラツィオはローマより優れているという含意がある。ラツィオの公式SNSがこのワードをよく使う。ちなみにこのワードでGoogle検索するとラツィオの日程が出てくる。をつまりGoogleはラツィアーレ。

【Curva Nord】

北側のゴール裏を意味するイタリア語。オリンピコではラツィオのゴール裏に当たる。ロマニスタが陣取るのは南側の「Curva Sud」。両ゴール裏のコレオグラフィもダービーの見どころのひとつだが、贔屓目抜きにもクルヴァノルドのほうがコレオは美しい。

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【Lulic71】

2013年のコッパ・イタリア決勝で行われたローマダービーでルリッチが71分に決めたゴールのこと。ラツィオに直接タイトルを掻っ攫われた全ロマニスタのトラウマ。この試合の後、当時ローマに在籍していたピャニッチは同じくボスニア出身のルリッチと仲が良かったという理由で、ロマニスタの襲撃を受けてしまった。そのくらいのトラウマなので使用には気をつけよう。

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しばらく消えないローマの黒歴史

【26 maggio】

前述の2013年のコッパ・イタリア決勝が行われた5月26日を指すイタリア語。全ロマニスタのトラウマ。ストラコシャがインスタグラムでこのワードを使った際には、激怒したロマニスタが彼を一斉攻撃し、炎上騒ぎになった。上記の“Lulic71“同様ガソリンワードなので注意が必要。

【ROMA】

ローマ市のこと…ではなく、今年のアカデミー賞で3部門を制覇した映画作品のこと。もしダービーでローマの選手がダイブをすれば、必ず「オスカー級の演技」だとネタにされるだろう。

「アカデミー賞受賞おめでとうローマ! ようやく評価されたね!」

【トロフィー】

ローマはセリエAの強豪の一角とされながら実は10年以上タイトルを獲得できていない(ラツィオは直近10年で3つのトロフィーを手にしている)。この事実はライバルファンからしばしばネタにされ、前述の『ROMA』という映画作品がアカデミー賞を受賞した際には、「映画よりも弱いサッカークラブ」と揶揄されてしまった。

ローマのトロフィーキャビネットはいっぱいで、もうスペースがないんじゃない?。

【Stronzoman】

かつてローマに在籍していたストロートマンの愛称。Stronzoは「クソ野郎」という意味のイタリア語。ダービーで悪質なダイブ(前述の『ROMA』の項を参照のこと)によってPKをだましとる、ラツィオのベンチに水をかけて怒ったラツィオの選手を退席させるといった悪行が目立ち、ラツィアーレからは特に目の敵にされている。なお、現在はマルセイユでプレイしており、ラツィオとELで同組になって見事にダブルをくらったことでラツィアーレを大いに喜ばせた。

【コラロフ】

ラツィオのOBもとい裏切り者。ローマに帰ってきたかと思えば「じゃない方」のクラブに加入してしまい、ラツィオと喧嘩別れしたあのマウロ・サラテさえもドン引きさせた。前半戦のローマーダービーでは決勝ゴールを決めるなど、ローマの主力として活躍しているのに、本人のこうしたサイコパス気質ゆえロマニスタとの関係は悪い。ロマニスタから家の前に侮辱の言葉を落書きされたことも。もちろんラツィアーレとの関係も良いわけがないので、ローマで暮らす彼が心配だ。

【フォルメッロ(Formello)】

ラツィオの練習場。ローマダービーの前には、選手に発破をかけるため多くのファンが集まる。なお、これまでCLでローマと対戦するチームに貸し出されたこと数回ある。表向きは他のクラブと良好な関係を築くためだが、「どんな相手であれローマと戦う者は応援する」という意識が裏側にあることは間違いない。



【ヴィンチェンゾ・パパレッリ】

ローマダービーの途中でロマニスタによって殺害されたラツィオファン。薬物依存症を患っていた18歳のロマニスタの少年が放った小さなロケットのようなものに頭を貫かれて亡くなった。なお、パパレッリさんは2児の父だった。こうした悲惨な事件が2度と起こらないことを願いたい。

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【トッティ】

ローマを象徴するOB。幼い頃からのロマニスタであるため、ダービーではしばしばラツィアーレを挑発するような行為を行なっていた。ラツィアーレにとっては最も憎むべき敵であるものの、レアル・マドリードからのオファーを断ってローマに在籍し続けたことや、ラツィアーレの男性が事件で亡くなった際にラツィオのゴールへ花束を持ってきたことはリスペクトされている。実際に、ラツィオのウルトラスはトッティの引退の際に惜別の声明を発表した。